トリドリ(9337)

toridori baseが2022年12月期4Qから販売代理店を活用したことにより急成長。

代理店費用が増加しているが、顧客利用継続を促すため、契約から4~6か月目に費用化される金額が大きく設定されているため。前期2Qで獲得した多くの顧客が4~6か月目に差し掛かっているため、4Qでは大きく増加している。

toridori baseの収益モデルは上記の通り。

平均契約期間は7か月であるため、ストックビジネスとは言えない。

KPIは顧客数と顧客当たりの四半期売上総利益

顧客数

IT補助金の対象(2年間半額で利用可能)⇒前期4Qから実績があるが、まだ大規模な獲得には至らず。周知を強化予定。

大手ECモールとの提携(「直販」比率UP )⇒「大手ECモールと提携予定。継続してテストマーケ実施中」

※TAMは118万社と会社発表

楽天市場5.6万、amazon16万、paypayモール120万(店舗数)なので、paypayモールが対象?

顧客単価

代理店経由の店舗顧客につき、割引廃止(月額4→5万へ)

toridori likesとのクロスセル加速(likesも23.12に月額6→9万円に値上げ)

※導入実績は250社。

 

業績予想

toridori baseのみ対象とし、他のサービスは一旦ゼロとする。

月額単価は以下の通り。
代理店経由(店舗):4万、代理店経由(通販):6万
直販(店舗):5万、直販(通販):6万

代理店経由と直販の割合を8:2と仮定。

代理店経由はほぼ店舗になることから、店舗:通販を9:1と仮定。

直販も店舗が多いとのことなので、店舗6:通販4と仮定。

月額単価平均値=0.8×0.9×4万円+0.8×0.1×6万円+0.2×0.6×5万円+0.2×0.4×6万円

       =4.44万円

toridori baseの4Q売上総利益は589百万円、顧客数は5,875社。

月額単価は4.44万円×3か月の13.32万円であることから、顧客当たり四半期粗利10.04万円のため、途中解約や契約が少なからずあることになる。

仮に代理店経由(店舗)が4万円から5万円に値上げすると、月額単価は5.16万円となり、売上高は16%上昇することになる。

toridori baseは64.3%を占めているため、これだけでも全体の売上高が約10%上がることになる。

仮に顧客数の上昇率をQoQで5%とし、顧客当たりの売上総利益を代理店店舗の割引撤廃による効果16%をFY24、FY25,26はYoY2%上昇とすると、

FY26の売上総利益は47.6億円になる。

営業利益率は巡行速度でいけば15~30%。成長投資して10~15%程度とのCFO発言があったことから、15%とすると営業利益は7.14億円になる。

    顧客数 上昇率 顧客あたり
売上総利益
上昇率 売上総利益
(百万円)
通期
FY23 4Q 5,875   100,403   589.9  
FY24 1Q 6,169 5% 116,467 16% 718.5  
2Q 6,477 5% 116,467   754.4  
3Q 6,801 5% 116,467   792.1  
4Q 7,141 5% 116,467   831.7 3,096.6
FY25 1Q 7,498 5% 118,797 2% 890.8  
2Q 7,873 5% 118,797   935.3  
3Q 8,267 5% 118,797   982.1  
4Q 8,680 5% 118,797   1,031.2 3,839.3
FY26 1Q 9,114 5% 121,173 2% 1,104.4  
2Q 9,570 5% 121172.77   1,159.6  
3Q 10,048 5% 121172.77   1,217.6  
4Q 10,551 5% 121172.77   1,278.5 4,760.0

 

目標株価

競合の営業利益倍率

エニマインド→48.3
トレンダーズ→7.8
サイバーバズ→20.4

3/18現在の当社の営業利益倍率は20.4倍。成長を考慮してもPER30倍水準は決して高くないと思料。

目標株価:20.4倍×7.14億円=時価総額145.7億円(株価4,704円)

              ※上値余地は約59%

 

確認ポイント

  • 代理店を経由した顧客数は今後も増加するか。手数料を下げたら減少するのではないか。
  • 顧客当たりの四半期売上総利益は今後も増加するか。またその根拠はなにか。

 

今後の戦略

本日(3/18)は重要なサポートライン及び50日移動平均線の反発を確認。

但し、グロース市場が2.46%も上昇していることから、少し物足りなさがある。

もう少し様子を見たいところ。