【2024年6月】気になる銘柄

アップガレージグループ(7134)

アメリカ進出がポイント。
海外の3年後を考慮し目標株価を算出する。

 

GENDA(9166)

National Entertainment Network, LLCを29 百万 US ドルで取得したと6/11 1Q決算と同時に発表。29百万ドルは1ドル150円換算で43.5億円になる。
当社のFY23の純利益は1,693千US ドルであるため、2.5億円が増加することになるが、GENDAは売上高3倍が可能だと謳っており、純利益も3倍になると考えると7.5億円になり、約6年で元がとれる計算になる。
ただ、実現可否については不明であることから、一旦純利益3億円で見積もると、のれん消却は下記の通り10年とすると1年で支払うのれん償却額は4.3億円になることから、−1.3億円となり、連結子会社化の旨みはないことになる。


STIフードホールディング(2932)

6/8の勉強会で4名の塾生が注目しており、6/16週末動画で取り上げられた銘柄。
今期の予想は増収増益ではあるが、増加率が低く弱いように見える。ただ、過去に上方修正を繰り返しており、かつ1Qの営業利益が過去最高であったことから、調査するに値すると考える。

同社はセブンイレブン向けの食品食材の製造販売が売り上げの大部分(85%)を占めている。
好調なプライベートブランドセブンプレミアム」の中の「サバの味噌煮」を提供しており、人気ランキングでも上位(第5位)につけている。
ビックチェンジは新関西工場が2024年12月から稼働することで、生産能力アップ及び物流効率改善が実現する。既存工場は70〜90億円の売上高を上げており、関西工場も同規模であることから、60億円程度の増収効果を見込んでいる。また、物流効率により年間2億円程度の削減を予想している。
1Q好調の要因は原価率が70.5%まで抑えられたことである。直近だと72%程度であったことから、何かしらの効率が良くなっているように思える。これは塾生もIR問い合わせができていなかったので聞いてみたいと思う。ちなみに販管費率は変わらず20%程度であった。
季節性はないように見えるが、夏場が強いように見える。これがなぜなのかもIRに問い合わせが必要になる。
1Qは四半期では最も弱いように見えることから、単純に✖️4をしても問題ないと思われ、営業利益は731百万円✖️4=29.24億円となり、会社予想の24億円を約22%上回る。おそらく30億円は超えてくると思われる。
FY25は関西工場がフル寄与することから、FY24売上高340億円、営業利益30億円(営業利益率8.8%)とすると、FY25は売上高340✖️1.05(既存は5%程度の増加とする)+60億円=417億円、営業利益は営業利益率を9%として物流効率による2億円を足すと、417億円✖️9%+2億円=39.53億円になる。
FY26は予想が難しいが、国内のみだと売上高を前年比+5%、営業利益率を10%とすると、FY26の売上高は417億円✖️1.05=437億円、営業利益は43.7億円になる。

6/18現在のPERは18.4倍。2021年以降の平均PERは約18倍であることから現状のPERが適正となる。
営業利益の約66%が純利益であることから、税効果がないことを確認済み。
FY26の営業利益予想は43.7億円のため、純利益予想は28.84億円。
この際のEPSは発行済株式数(5,926,300株)より、487円になる。
上記より目標株価はEPS487円✖️PER18倍=8,760円となる。
6/18現在の株価は4,970円であることから上値余地は+76%

カップの右側を形成していたが2営業日前に出来高を伴い大きく上抜けてきた。
ステージ2に移行しており、かつ上値余地があることから、プルバックバイを狙う。

 

メディア工房(3815)

6/19引け後に株主優待制度の新設を発表。
本日はストップ高となり、PTSも399円(+25.08%)とストップ高気配となっている。
配当利回りのトップはいちごオフィスリート投資法人(8975)で5.89%となっている。当社は配当ではないがQUOカードであるため、同等に扱って良いと考える。
そうであれば6%程度まで許容すると思われることから、QUOカード4,000円の想定株価は667円となり、仮に明日400円の値がついたとすると、上値余地は+66%となる。
これより、明日以降積極的にINしてよい。

ストレージ王(2997)

上記メディア工房同様に株主優待制度の新設で2連続ストップ高となり、PTSも+22.85%上昇している。仮に現在のPTS価格である930円となった場合、記念優待を含めるとQUOカードは5,000円分となり、利回りは5.3%になる。TR割引券がどこまで影響しているかはわからないが、930円だと割高となる。


エヌ・ピー・シー(6255)

事業内容は太陽電池製造装置がメインで、売上高の8割以上が海外になる。
顧客は米国や日本の太陽電池メーカー。主要顧客はFirst Solar(NASDAQ上場)であり、20年近い取引実績がある。First Solar社はペロブスカイト型太陽電池等薄型系で高い技術を持つ会社を買収したが、この買収により受注は更に増加する見込みとのこと。
ペロブスカイト太陽電池が2025年までに実用化を目指すと岸田首相が発表。開発事業予算は648億円。壁に貼ることができることから、面積が狭い日本ではうってつけか?
※ペロブスカイトとは、シリコン系太陽電池に比べて軽くて柔軟、主原料のヨウ素が日本で生産できる(ヨウ素世界シェア3割、第二位:一位はチリで6割)
ただ、3年後の業績予想が立てづらく、目標株価の算定が難しい(他の塾生も同様なようで、CAGR20%等で算出していた)。
仮に3年後の営業利益が現在の約2倍の40億円になると仮定した場合、純利益は約68%の27億円とすると、EPSは124円になる。
過去平均PERは30倍超と高いが、当銘柄はグロース市場で機械セクターであることから、PER15倍程度が妥当か。
これより目標株価は124円✖️15=1,862円になる。
現在の株価は1,309円であることから、上値余地は+42%となるが、信頼度は低い。

 

ツムラ(4540)

3/6に改定品目の単純平均ベースで24%の大幅引き上げを受けることが明らかになり大幅高。当期(25/3期)の売上高は1,850億円を予想しており、前年比+350億円(+22.6%)となる。これが全て薬価改定によるものだとすると、営業利益にそのまま乗ることになる。営業利益予想は395億円で前年比+195億円(+97.3%)となる。150億円ほど少ない予想になるが、原価・エネルギー・円安による影響とのこと。
6/21現在のPERは11倍。同社の21年以降の平均PERは約16倍であるため割安となる。なお、現在の11倍は過去10年間で最も低いPERである。
15倍とした場合の適正株価は、EP375.4円✖️15倍=5,631円となる。
現在の株価は4,125円であることから、上値余地は+36.5%となる。
なお、配当利回りが3.3%あることからも下値は限られていると思われ、リスクリワードは非常に良いと考える。

 

ジンジブ(142A) 

高卒の就職支援サービスを手掛けているユニークな企業。
大卒をターゲットにする会社は多いが高卒は需要があるのか。

・大卒と比較すると、市場が小さい割に制約が多く、参入障壁は高い
・高校生と企業は直接連絡が禁止であり、学校を通してしか応募ができない
 →企業と生徒を繋ぐのは学校の先生。先生との関係性がキーポイントになってくる
・高卒新卒領域においては、当社が最大規模のプレイヤー(会社の説明)

市場規模は610億円(大卒市場規模の半分以下)
 →中小企業に限って言うと、採用単価はもっと高くなっているため、
  実際にはもっと大きなマーケットが存在している(会社説明より)


FY24の採用支援の売上高は11.28億円。
全国5,000校に対し、年間1,700〜1,800校にアプローチしており、キャリア教育サービスを導入している高校は450校。
一方、掲載社数は24/3末で87,555事業所のうち1,784社と少なく、拡大余地が大きい。
採用支援の売上高は1,128百万円であることから、1社当たりの売上高は63万円になる。
3年後の27/3末に7,000社を想定していることから、仮に一社当たりの売上が変わらないとすると、売上高は4,426百万円になる。採用支援の割合は現状54.2%であることから、仮に70%を占めたとすると、採用支援以外の売上高は約1,900百万円(FY24の約2倍)となることから従業員が2倍になれば問題ないと考える。これより当社のFY27の売上高は6,323百万円となり中計に近い数字になる。

3年後のFY27の営業利益は約17億円を想定。
7,000社でこの数字であり拡大余地はさらにあると思われることから、PERをワンキャリア(4377)の25倍を使い目標株価を算出してみる。
営業利益の約6割が純利益になることから、FY27の純利益は10.2億円。
この際のEPSは10.2億円➗発行済株式数(1,449,000 株)=704円
目標株価:704✖️25=17,598円
6/30現在の株価は3,620円のため、上値余地は約4.8倍になる。